簡素で豊かな暮らしを楽しむために
by cinnamon
永遠に暑さが和らぐことはないように思える今年の夏。それでも、日の出が遅く、日の入りが早くなり、季節は着実に進んでいる。
6月末で仕事の契約が終了し、少し早い夏休みに入って毎日のんびりしていた。ネコがいるので猛暑日にはエアコンが欠かせない。リビングルームのエアコンはもうすぐ20年、そろそろ買い替え時だけれど、もう今年は仕事をすることはないだろう、費用はどうしようかとか考えながら。
特に用事がないと、さて今日は何をしようか、と考える毎日がひと月過ぎたところ、突然前の職場の管理職から、別の職場で事務スタッフを探していると電話があった。ちょうどよい人材として紹介したから仕事してくれって、えっ?!それから1週間何の連絡もないまま過ぎて、今度は別ルートより求人の案内が来る。それも放っておけないから、どうなりましたかと問い合わせてようやく動き出す。結局、9月から来年3月末まで、1日6時間、週4日仕事をすることになった。
新しい職場は、地下鉄を1回乗り継いで、片道1時間ほどの場所。前職がドアツードアで片道30分だったことを考えると、体力的な不安があるけれど、連絡を待つ1週間の間にいろいろ考えて、この際がっつり働くのもありかと思う。なにしろ諸物価高騰の折、今あるお金を食い潰していくだけでこの先大丈夫か、20年選手の冷蔵庫・エアコン・掃除機だって買い換える必要があるし、
加えて3年後ぐらいに家の水回りを更新する工事を入れる必要がある・・・等々。収入はいくらあっても困らないし、何より仕事があるだけありがたい。この仕事、時給が相場より低いのだが、週4日働くと扶養控除の範囲を超える。かと言って、この給与ではひとりでも生活していくことは難しいだろう。私には、社会保険料と住民税が増えるのを厭わなければ、問題ない金額だけれど。そんな幸運を逃す手はない、稼げる時に稼ぎましょう!!
というわけで、9月からは毎日何をするか考える必要はなくなるけれど、朝起きる時間から一日の時間の使い方を考え直していかなければならない。私にはダラダラする一日の方が似合っているかもしれない、のだが。
この夏よく作って食べているのが、野菜の冷たいスープ。最初はニンジンの冷製スープのレシピを見つけて作ってみたのが始まり。時間のある時に野菜を切って柔らかく煮て、ある程度冷めたところでミキサーにかける。味を整えて冷蔵庫で冷やしておけば、食事の時に器に注ぎ入れるだけで一品になる。一度に2−3食分できるので、あまり食事の用意に時間をかけたくない夏には大助かり。ニンジンに定番のカボチャ、またジャガイモのビシソワーズにビーツを入れてみたり、台所の残り野菜を片付けるのにも役立っている。
このスープを作るのに活躍しているのが、先日購入した直径14cmの鋳物鍋。野菜を煮るのはもちろん、できあがりを戻して冷蔵庫で保存するのにも活用している。大きすぎず、ちょうど3食分ぐらいが入って冷蔵庫の中で邪魔にならない。保温性が高く、鶏肉を茹でて余熱で火を通すのにも適していて、肉がパサつかない。何年も欲しいと思いつつ買えずにいたので、50%offの機会に思い切ってよかった。家の中のものを減らすことが最大の使命となっている時に購入するなんてと思うが。でも、よい道具は生活を豊かにするのに大きく貢献してくれる。この先もうあまり長くはない人生だけれど、使い倒して娘に引き継ぎたい。
先日、ヘアドライヤーを買い替えた。まだ十分使えるのだけれど、そろそろプラスチックの劣化が気になってきて。新しいのが届き片付けようとして、2008年製造のNational製であることに気づく。もう購入して15年も経っていたのだった。その前に使っていたドライヤーはデザインと色が気に入って買ったものだった。ただ、購入してたぶん6−7年で温風が出なくなり買い替えた記憶がある。同居していた息子が何の機能もいらないから乾けばよいというので、風量だけ強くて、他に何も機能がついていない安いのを買ってきた。色も選べなくて本体がオレンジ色なのも妥協して。でもさすがNational製、それから15年故障することもなく使い続けることができた。その後Nationalというブランド名は2008年10月になくなったようなので、ほぼ最終期の製品だったということのようである。
新しいドライヤーは、ネット上で一番売れているとなっていた製品。風量はこれまでとあまり変わらず、ただ温度が上昇しすぎない設定になっている。そして今やマイナスイオンが出るという機能は常識?になっているらしい。色は白、値段もリーズナブルだったのでこれに決めた。使ってみると、これまでよりも仕上がりが何となくしっとりとしているような。熱風だけで力ずくで乾かしていたのとの差なのかしら。
古いNational製のドライヤーは当然捨てるべきなのだが、15年使っても壊れていないので、いまだに納戸に入っている。いつでも捨てられるので、そのうち捨てる踏ん切りがつくまであるのだろう。Nationalというブランドへの郷愁もあるのかしらと思いながら。
5月に入ってから、食洗機の電源を入れるとピーッと音が鳴り、すべてのライトが点灯する。スタートボタンを2度押すと何の問題もなく洗浄できるのでそのままにしているが。理由はわかっている、設置して10年経ったから。台所を改装して早くも10年が過ぎた。10年前に食洗機を設置したときには、10年経ったら点検が必須と定められていた。ところが、この10年の間にそれが改正され、点検を実施しなくてもよくなっていた。が、食洗機は10年経ったから点検時期だと律儀に教えてくれている、のだと思う。面倒で取扱説明書を読んでいないから憶測だが、たぶん間違っていないだろう。取扱説明書を読むとこのお知らせを解除できる方法が書いてあるのかしら?3日に一度しか運転しないので、まだしばらくこのままでいると思う。
それにしても、この台所を使い始めて10年も経つなんて。この10年間コンスタントに使ってきたからか、食洗機もオーブンも問題なく使えている。魚焼きグリルの点火に不具合があり、ライターを使わなければならないことくらいか。特に丁寧に掃除をしているわけでもないけれど、それほど汚くもないと思う。今快適に台所仕事ができていることを考えると、思い切って工事をしてよかった。毎日自分が食べるものは自分で作る、そのおかげで今の生活が成り立っているから。どんなに疲れていても出来合いのものを買ってきて済ますことができなくて、その結果食費を抑えることができてきたと思う。もっとも昨今の物価高では全体的に上がってしまい、この先怪しいけれど。
食事を作ることが生活の最重要部分であるから、台所に関しては甘くなる。将来的には持ち物をどんどん減らしていかなければと思うものの、ほしいと思うと台所道具は買ってしまう。先日はセールに釣られて、新しいお鍋を買ってしまった。以前から欲しいと思っていたサイズが安くなっていて、収納場所も確保できたから。ただ、今月末で仕事の契約が切れ、臨時収入がなくなる。3年後にマンションの共有部分の排水管取替工事の予定があり、それに合わせて台所以外の水回りの改修工事を考えなくてはならない。それを見据えてこれからのお金の使い方を考えなくてはと肝に銘じているところだ。
先日、洗濯機が壊れた。突然洗濯槽がまったく回転しなくなってしまったのだ。その日の洗濯は最後の脱水までは終わっていて、その後の終了合図がなくて気がついた。脱水の後の「からみほぐし」の動作が始められなくてガタガタ音を立てていたのだった。「切」ボタンで電源を切ってもガタガタいう音が止まらず、コンセントを抜いて切る。症状がおさまる気配がないので、仕方なくサポートに連絡を取った。
この洗濯機を購入したのは5年前、もしやと思って確認したら5年保証に入っていた。が、残念なことに4月の初めに保証期間が切れている。まったく何で壊れるのが今なのか・・・それでも翌日の夕方に修理の人が来て、原因を特定して動くようにしてくれた。洗濯槽は洗濯と脱水で回転の仕方が違い、それをギアで切り替えているのだそう。そのギアチェンジをするためのモーターに物理的な不具合があり、ガタガタいっていた。それをちょっと直すと、ギアチェンジができるようになって正常な動きに戻る。でもまた同じ症状が出るかもしれないので、そのモーターは交換することになった。部品が届くのを待って4日後の修理、それまでに3度洗濯機を回したが問題なく使えた。部品代3千円少々のモーターの取替え、技術料・出張費・消費税で計1万6千円ほど。もっとかかるかと思っていたのでホッとしたけれど、それでも痛い出費である。
先代の洗濯機を21年使ったのを考えると、5年で修理が必要になるなんて納得いかない。一人暮らしになったから週3回ほどしか洗濯しないし、量もたいして多くないのに。1990年代の洗濯機は今よりシンプルだったから長持ちしたようである。なので、今回壊れるきっかけになった「からみほぐし」をしない設定に変更する。購入した時からこの設定はなくてもよいのではと思っていたので、やっとであるが。洗濯機に余計な負荷をかけずに済むし、多少の電気代節約にもなる。これであと10年使えるとありがたいのだけれど。